子なし夫婦の老後は悲惨?お金・住まい・介護・相続で備える5つのこと

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子なし夫婦の老後は悲惨なのかを、お金・住まい・介護・相続の4つから考える記事のアイキャッチ

「子なしの老後は悲惨」という言葉を見て、不安になったのではないでしょうか。

  • 子どもがいないと、老後は本当に困るのか
  • お金や介護は、誰に頼ればいいのか
  • 寂しい老後にならないために、今から何をすればいいのか

調べるほど怖い言葉ばかり出てきて、よけいに不安になってしまうのよね。

結論から言うと、備えるところを先に決めておけば、悲惨な老後にはなりません。

子どもがいない老後で困りやすいのは、お金・住まい・介護・相続の4つです。

どれも、元気なうちに手を打てることばかりです。

私たち夫婦は、子どものいない暮らしを10年以上続けています。

まだ老後ではありませんが、同じことを考えながら暮らしています。

不安の正体が分かれば、やることは思ったより少ないと気づけます。

全部を今日決める必要もありません。

一つずつ、夫婦で話していけば大丈夫です。

怖い言葉に引っぱられず、中身を一つずつ見ていきましょう。

子なし夫婦の老後で備える4つのことの図解。お金は足りない分を知ること、住まいは住み替えも想定すること、介護と身元保証は頼む相手を決めること、相続は配偶者だけが相続人とは限らないこと
目次

「子なし夫婦の老後は悲惨」と言われる理由

子なし夫婦の老後が悲惨と言われる3つの理由。頼れる家族が少なくなりやすいこと、お金の備えを自分たちで用意すること、社会全体で高齢化が進んでいることを示す

まず、なぜこう言われるのかを整理します。

理由が分かれば、備えるところもはっきりします。

頼れる家族が少なくなりやすい

入院や介護が必要になったとき、子どもがいる家庭では子どもが動くことが多いです。

子どもがいない場合は、その役割を誰かに頼むことになります。

配偶者が先に亡くなれば、1人で決めていく場面も出てきます。

これが「悲惨」と言われるときの、いちばん大きな中身です。

お金の備えを、自分たちで用意するしかない

教育費がかからないぶん、現役のうちはお金に余裕が生まれやすいです。

ただ、老後に子どもを頼ることは前提にできません。

余裕がある時期に使い切ってしまうと、あとで苦しくなります。

使うお金と、備えるお金を分けておくことが大切です。

社会全体で高齢化が進んでいる

日本の高齢化は、次のように進むと見込まれています。

項目内容
高齢化率(2024年10月)29.3%
2070年の総人口(推計)8,700万人
2070年の高齢化率(推計)38.7%
2070年に65歳以上1人を支える現役世代1.3人
内閣府「令和7年版高齢社会白書」より作成(2026年9月20日確認)。推計は国立社会保障・人口問題研究所の出生中位・死亡中位

これは子どもの有無にかかわらず、社会全体で起きていることです。

子どもがいる家庭でも、子どもに頼りきれない時代になりつつあります。

子なし夫婦だけの問題ではありません。

「子どもがいないから悲惨」ではなく、「誰もが備えが必要」という時代です。

お金 ― 老後資金をどう考えるか

子なし夫婦の老後資金の考え方。足りない分を先に知ること、教育費がかからないぶんを備えに回すこと、続けられる形にすることを示す

いちばん多い不安がお金です。

考え方の順番をお伝えします。

いくら必要かは、暮らし方で変わる

老後に必要な金額は、住まい・健康・暮らし方で大きく変わります。

そのため「いくらあれば足りる」と一つの数字で言うことはできません。

まずは今の生活費を書き出して、年金で足りない分がいくらかを見るのが出発点です。

金額より先に、足りない分を知ることが大切です。

教育費がかからないぶんを、備えに回せる

子どもがいる家庭が教育費に使う時期に、DINKsは備えに回すことができます。

これは子なし夫婦にとって大きな強みです。

ただし、そのぶん生活の水準も上がりやすくなります。

先に備える分を取り分けてから、残りで暮らす形にすると続けやすくなります。

わが家は新NISAで積み立てている

私たち夫婦は、新NISAを使って積み立てをしています。

特別なことはしておらず、毎月続けているだけです。

何にいくら回すかは、家計や考え方によって変わります。

迷うときは、お金の専門家に相談してください。

余裕があるうちに始めておくと、気持ちの面でも楽になります。

住まい ― 持ち家も施設も、早めに考えておく

子なし夫婦の老後の住まいの考え方。持ち家でも住み替えを想定すること、施設を元気なうちに調べること、高齢になると賃貸が借りにくい場合があることを示す

次に多いのが住まいの不安です。

子どもがいない場合、住まいは自分たちで決めて動くことになります。

持ち家でも、住み続けるとは限らない

一戸建ては、年齢を重ねると階段や庭の手入れが負担になります。

広さを持て余すこともあります。

私たち夫婦も一戸建てを買いましたが、ここにずっと住むつもりはあまりありません。

今は、施設やマンションへ移ることも考えています。

家を買ったから一生ここ、と決めなくてもいいと思っています。

施設は、元気なうちに調べておく

施設は、必要になってから探すと選ぶ余裕がありません。

費用も種類も幅が広く、地域によって空き具合も変わります。

元気なうちに見学して、だいたいの相場を知っておくと落ち着いて選べます。

調べておくこと自体が、不安をやわらげてくれます。

高齢になると、賃貸は借りにくくなることがある

賃貸は身軽ですが、年齢が上がると契約を断られることがあります。

保証人を求められる場面も出てきます。

賃貸で通すつもりなら、その前提で早めに相談先を持っておくと安心です。

持ち家か賃貸かは、老後の動きやすさも含めて考えたいところです。

介護と身元保証 ― 頼む相手を先に決めておく

子なし夫婦の介護と身元保証の準備。入院や入所で身元保証人を求められること、成年後見制度があること、元気なうちに夫婦で話しておくことを示す

ここは見落とされがちですが、とても大事な部分です。

子どもがいない場合にこそ、先に決めておきたいことです。

入院や入所で、身元保証人を求められることがある

病院に入院するときや、施設に入るときに、身元保証人を求められることがあります。

子どもがいる家庭では、子どもが引き受けることが多い役割です。

子どもがいない場合は、誰に頼むかを考えておく必要があります。

配偶者が元気なうちは配偶者が担えますが、その先も考えておきたいところです。

判断が難しくなったときに備える制度がある

年齢を重ねると、お金や契約の判断が難しくなることがあります。

そうしたときに備える制度として、成年後見制度があります。

元気なうちに自分で相手を決めておく形と、必要になってから家庭裁判所が選ぶ形があります。

どちらが合うかは事情によって変わるので、専門家に確かめてください。

制度があると知っているだけでも、だいぶ気持ちが違うわね。

元気なうちに話しておく

誰に何を頼むかは、必要になってからでは決めにくくなります。

まずは夫婦で、どちらかが動けなくなったときの話をしてみてください。

私たち夫婦も、正直なところ、まだあまり話せていません。

この記事を書きながら、そろそろ話しておこうと思っています。

相続 ― 配偶者だけが相続人とは限らない

子どもがいない夫婦の相続人の範囲。第1順位は子どもで配偶者の取り分は2分の1、第2順位は父母などで3分の2、第3順位は兄弟姉妹で4分の3になることを示す

ここが、子なし夫婦でいちばん知っておきたいところです。

知らないままだと、残された側が困ることになります。

子どもがいない場合、親や兄弟姉妹も相続人になる

民法では、相続人の範囲が次のように決められています。

順位配偶者と一緒に相続人になる人配偶者の取り分
第1順位子ども2分の1
第2順位父母や祖父母3分の2
第3順位兄弟姉妹4分の3
国税庁「No.4132 相続人の範囲と法定相続分」より作成(2026年9月20日確認・令和8年4月1日現在法令等)。根拠法令は民法887、889、890、900、907、938、939

子どもがいない夫婦では、第1順位がいないことになります。

配偶者の父母が健在なら、父母が3分の1を相続します。

父母が亡くなっていれば、配偶者の兄弟姉妹が4分の1を相続します。

全部が配偶者に行くと思っていたけれど、そうではないのね。

自宅しかないと、住まいの話になりかねない

主な資産が自宅だけという夫婦は少なくありません。

その場合、ほかの相続人に渡す分を用意できないことがあります。

話し合いがまとまらなければ、住まいをどうするかという話になりかねません。

これが「悲惨」と言われることの、いちばん具体的な中身です。

早めに専門家へ相談する

備える方法としては、遺言書を作っておくやり方がよく知られています。

ただ、書き方や効き方には決まりがあり、事情によって適した形も変わります。

ここは自己流で進めず、司法書士や弁護士などの専門家に相談してください。

元気なうちに一度相談しておくだけで、その先がずいぶん楽になります。

法律の話は、早めに専門家に確かめるのがいちばんの近道です。

寂しさ ― つながりの作り方は夫婦で違っていい

老後のつながりの作り方は夫婦で違っていいことを示す図。会社と家族以外のつながりを作る人と、2人の時間を大切にする人、どちらの形でもよいことを表す

最後に、寂しさの話です。

ここはお金や制度と違い、正解が一つではありません。

会社と家族以外のつながりを作っておく

仕事を辞めると、会社でのつながりは少しずつ薄くなります。

そのあとに残るつながりを、現役のうちから作っておくと心強いです。

私は、会社や家族以外のところで友人を作ろうとしています。

趣味や学びの場など、少しずつでも広げておくと違ってきます。

夫婦で温度差があっても構わない

つながりの作り方は、夫婦でまったく違うことがあります。

わが家の場合、妻はどちらかというと私しかいない関係です。

会社の同期とのつながりはありますが、あまり人と関わりたくないタイプです。

無理に同じようにしようとせず、それぞれの形でいいと考えています。

片方が外に出ていく人で、片方が家にいたい人。それでも成り立っています。

2人の時間を大切にする

子どもがいないぶん、夫婦の会話はお互いのことが中心になります。

年齢を重ねても一緒に過ごせる関係でいることが、いちばんの備えかもしれません。

これから相手を探す人は、老後の話まで安心してできる人を選んでください。

子なし夫婦の老後についてよくある質問

子なし夫婦の老後についてよくある質問。本当に悲惨なのか、老後資金、相続を扱う

子なし夫婦の老後は本当に悲惨なのですか?

備えがないまま年齢を重ねると困る場面は出てきます。ただ、お金・住まい・介護・相続の4つを元気なうちに決めておけば、悲惨と決まったわけではありません。どれも今から手を打てることです。

子なし夫婦の老後資金はいくら必要ですか?

住まいや健康、暮らし方で大きく変わるため、一つの数字では言えません。まず今の生活費を書き出し、年金で足りない分がいくらかを確かめるところから始めてください。

子なし夫婦は老後幸せですか?

夫婦によります。私たちは子どものいない暮らしを10年以上続けていますが、後悔はしていません。ただ、老後のお金の不安がゼロではないことも正直なところです。

配偶者が亡くなったら、財産は全部自分のものになりますか?

なるとは限りません。子どもがいない場合、配偶者の父母が健在なら父母が3分の1、父母が亡くなっていれば兄弟姉妹が4分の1を相続します。くわしくは専門家にご相談ください。

遺言書は作ったほうがいいですか?

備える方法としてよく知られていますが、書き方や効き方には決まりがあり、事情によって適した形も変わります。自己流で進めず、司法書士や弁護士に相談してください。

入院のときの身元保証人はどうすればいいですか?

子どもがいない場合、配偶者が元気なうちは配偶者が担えます。その先については、誰に頼むかを元気なうちに考えておく必要があります。相談先を早めに持っておくと安心です。

子なし夫婦の老後の住まいはどうすればいいですか?

持ち家でも、階段や広さが負担になって住み替えることがあります。施設も含めて、元気なうちに見学や相場の確認をしておくと落ち着いて選べます。

高齢になると賃貸は借りにくいのですか?

年齢によっては契約を断られたり、保証人を求められたりすることがあります。賃貸で通すつもりなら、その前提で早めに相談先を持っておくと安心です。

老後に寂しくならないためにはどうすればいいですか?

会社と家族以外のつながりを、現役のうちから少しずつ作っておくと心強いです。ただし、つながりの作り方は夫婦で違っていて構いません。無理に同じようにする必要はありません。

甥や姪に頼ってもいいのでしょうか?

頼れる関係であれば心強いですが、相手にも生活があります。頼る前提にするのではなく、まずは自分たちで備えたうえで、お願いする場合は元気なうちに話しておくことが大切です。

まとめ:備えるところを決めれば、悲惨な老後にはならない

備えるところを先に決めておけば、子なし夫婦の老後は悲惨にはならないことを示す

この記事では、子なし夫婦の老後で困りやすいことと、その備え方をまとめました。

  • お金は、足りない分を知ってから。使う分と備える分を分ける
  • 住まいは、持ち家でも住み替えを想定して早めに調べておく
  • 介護と身元保証は、誰に頼むかを元気なうちに決めておく
  • 相続は、配偶者だけが相続人とは限らない。専門家に相談する
  • 寂しさへの向き合い方は、夫婦で違っていい

どれも、今日すべてを決める必要はありません。

一つずつ夫婦で話していけば、不安はだんだん小さくなります。

「悲惨」という言葉に引っぱられず、できるところから始めてください。

私たちもまだ準備の途中です。一緒に少しずつ整えていきましょう。

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