DINKsについて調べていると、「勝ち組」「最強説」という言葉をよく見かけます。
- 子どもの費用がかからず、お金に余裕があってうらやましい
- 共働きで収入が2人分あるのだから、最強の生き方ではないか
- 自分たちは本当に勝ち組なのか、それとも妬まれているだけなのか

勝ち組って言われると、うれしいような、居心地が悪いような。本当のところはどうなのかしら。
結論から言うと、お金と時間に余裕が生まれやすいのは事実ですが、勝ち組と言い切れる暮らしではありません。
教育費がかからないぶん、収入を2人の暮らしに使えます。
一方で、老後の備えは自分たちで用意するしかありません。
私たち夫婦は、子どものいない暮らしを10年以上続けています。
良いところも不安も、どちらも見てきました。
勝ち組かどうかを決めるのは、周りの評価ではありません。
2人が納得できる形を作れているかどうかです。
備えるところを先に押さえておけば、不安はずいぶん小さくなります。



余裕がある部分と、備えが必要な部分。その両方を知っておけば大丈夫です。


DINKsが「勝ち組」「最強説」と言われる3つの理由


まず、なぜDINKsが勝ち組や最強と言われるのかを整理します。
理由が分かると、その言葉をどう受け止めればいいかも見えてきます。
教育費がかからず、収入を2人の暮らしに使える
子どもがいる家庭では、進学のたびに大きな費用がかかります。
DINKsはその分がかからないため、共働きの収入を2人の暮らしに回せます。
旅行や住まいにお金をかけている様子がSNSで目に入ると、余裕があるように映ります。
これが「勝ち組」と言われるいちばん大きな理由です。
時間の使い方を2人で決められる
子育て中は、送り迎えや行事で自分の時間を取りにくくなります。
DINKsは、平日の夜も休日も、2人の予定だけで決められます。
学び直しや副業に時間を使うこともできますし、急に出かけることもできます。
この身軽さが「最強説」という言い方につながっています。
子どもを持たない生き方が、珍しくなくなった
結婚と子どもについての考え方は、この数十年で大きく変わりました。
| 対象 | 1992年 | 2021年 |
|---|---|---|
| 未婚男性 | 75.4% | 55.0% |
| 未婚女性 | 67.4% | 36.6% |
「結婚したら子どもを持つべきだ」と考える人は、30年ほどで大きく減りました。
子どもを持たない夫婦は、もう特別な存在ではありません。
珍しくなくなったからこそ、目にとまり、話題にされやすくなったとも言えます。



注目されるのは、その生き方が広がってきた証でもあります。
それでも「勝ち組」と言い切れない3つのこと


お金と時間の余裕は確かにあります。
ただ、その裏側には、DINKsならではの備えが必要な部分があります。
老後の備えを、自分たちで用意するしかない
日本の高齢化は、次のように進むと見込まれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 高齢化率(2024年10月) | 29.3% |
| 2070年の総人口(推計) | 8,700万人 |
| 2070年の高齢化率(推計) | 38.7% |
| 2070年に65歳以上1人を支える現役世代 | 1.3人 |
子どもに頼らない老後は、住まいも介護も自分たちで決めて備えることになります。
手続きを誰に頼むかも、元気なうちに考えておく必要があります。
ここは、余裕があるうちに準備できるかどうかで差がつくところです。


どちらかが働けなくなると、収入が大きく減る
DINKsの余裕は、2人とも働いていることで成り立っています。
病気やけが、介護などで片方が働けなくなると、収入は一気に半分近くまで下がります。
収入が多いほど生活の水準も上がりやすく、下げるのは簡単ではありません。
だからこそ、片方の収入だけでも暮らせる形を作っておくと安心です。



2人で稼げているうちに考えておくことなのね。
周りとの話が合わなくなることがある
同年代の集まりでは、保育園や受験の話題が中心になることがあります。
悪気がなくても、話に入りづらい時間が生まれます。
親や親戚から子どものことを聞かれて、答えに困る人もいます。
こうした居心地の悪さは、お金では解決できない部分です。
10年以上暮らして感じる、本当のところ


ここからは、私たち夫婦の実感をそのまま書きます。
良いところも不安も、どちらもあります。
お金の余裕は、確かにある
私たちは共働きで、お互いにしっかり収入があります。
旅行では座席を最上位のクラスにし、ホテルもできるだけ快適な上位のランクを選んでいます。
夫婦2人の暮らしですが、一戸建ても購入しました。
この部分だけを見れば、余裕があると言われるのも分かります。



「子どものために稼ぐ」のではなく、「自分たちのために稼いで、自分たちで使う」。この違いは想像以上に大きいです。
それでも、不安がゼロというわけではない
貯金や投資に回す余裕はありますが、老後のお金の不安が全くないと言えば嘘になります。
わが家では、妻は貯金をあまりせず、入ったら使うタイプです。
お金の使い方が違うからこそ、備え方はこれからも2人で考えていきたいと思っています。
余裕があることと、不安がないことは別の話だと感じています。
正直に言うと、勝ち組とも負け組とも言える
お金の話と自由な時間の話になれば、正直なところ「勝ち組だな、良かったな」と思います。
一方で、老後の不安や、子どもの成長を見守り、助けるという楽しみからすると、負け組とも言えます。
結局のところ、どちらとも言えません。
私たちから見れば子どもがいる家庭は幸せそうに見えますし、向こうから見れば自由気ままに見えるのだと思います。



隣の芝は青く見える、というのに近い気がします。お互いに、相手の持っているものがよく見えているだけではないでしょうか。
大切なのは、勝ち負けより2人の約束
10年以上暮らしてきて、面と向かって批判されたことは一度もありません。
どちらの親からも、子どもを急かされたことはありません。
結婚したとき、「おじいちゃんおばあちゃんになっても、手をつないで歩いていこう」と約束しました。
私たちにとって大切なのは、勝ち負けよりもその約束のほうです。



子どもを持たないのは、あえて選んだわけではありません。お互いの人生とやりたいことを尊重してきた結果、自然とこの形になりました。
「妬まれている」と感じたときの受け止め方


勝ち組という言葉は、ほめ言葉にも、とげのある言葉にもなります。
とげを感じたときの受け止め方を3つ紹介します。
妬みは、相手の余裕のなさから出ていることが多い
子育ては喜びが大きい一方で、自分の時間が取れない日々が続きます。
疲れているときほど、自由に過ごしているように見える人がまぶしく映ります。
とげのある言葉は、あなたを責めたいというより、その人のしんどさの表れであることが多いです。
そう受け止めると、必要以上に傷つかずに済みます。
自分から「勝ち組」とは言わない
余裕があることを自分から強調すると、相手との距離は開きやすくなります。
聞かれたときだけ答える、くらいがちょうどいい距離感です。
暮らしぶりの話より、相手の話を聞く時間を長くすると、関係は保ちやすくなります。
勝ち負けの話題から離れることが、いちばんの近道です。
「ずるい」と言われたときは、別の記事も参考に
「勝ち組」よりもう一歩きつい言葉を向けられることもあります。
その受け止め方は、別の記事でくわしくまとめました。
気持ちが落ち込んでいるときは、こちらも読んでみてください。





他人の言葉より、2人で決めたことのほうがずっと大切です。
これからDINKsを考えている人が、先に決めておくこと


勝ち組かどうかより、2人が納得できているかが大切です。
そのために、結婚の前に決めておきたいことを3つ挙げます。
子どもの希望を、いちばん最初に伝える
子どもを望むかどうかは、あとから変えにくい話です。
交際が深まってから伝えると、お互いにつらい思いをします。
「子どもは望んでいない」と最初に伝えられる場を選ぶと、遠回りになりません。
同じ考えの人は、どの年代にもいます。
お金の備え方を、2人で決めておく
DINKsの不安は、多くがお金と老後に集まります。
生活費と、老後のために取っておくお金を分けて考えると整理しやすくなります。
お金の使い方が2人で違っても構いません。
違いを認めたうえで、決めごとを作っておくことが大切です。
同じ考えの人と出会える場を選ぶ
子どもの希望は、出会う場所によって伝えやすさが変わります。
結婚相談所やマッチングアプリには、子どもの希望で相手を探せるものがあります。
4つの方法の違いと選び方は、こちらの記事にまとめました。


DINKsは勝ち組かについてよくある質問




まとめ:勝ち組かどうかを決めるのは、周りではなく2人


この記事では、DINKsが勝ち組・最強説と言われる理由と、その裏側をまとめました。
- 教育費がかからず、収入と時間を2人の暮らしに使える
- 子どもを持たない生き方は、もう珍しいものではない
- 老後の備えと、片方が働けなくなったときの備えは自分たちで用意する
- とげのある言葉は、相手の余裕のなさから出ていることが多い
- お金と時間は勝ち組、老後と子どもの成長を思えば負け組。どちらとも言える
- 大切なのは周りの評価ではなく、2人が納得できているか
子どもがいる家庭も、いない家庭も、お互いに相手の持っているものがよく見えるものです。
余裕がある部分と、備えが必要な部分の両方を知っておけば、必要以上に迷わずに済みます。
これから相手を探す人は、子どもの希望を最初に伝えられる場から始めてみてください。



おじいちゃんおばあちゃんになっても、手をつないで歩いていく。私たちにとっては、それが勝ち負けよりずっと大切なことです。
